ペレンノールは何を意味するのか

ミナス・ティリスの城門前に広がるペレンノール野。第三紀末、『指輪物語』にあるように、ここで大きな合戦が行われました。「ペレンノール野の合戦」です。
「ペレンノール」はエルフ語の一つシンダール語で囲われた地を意味します。ピーター・ジャクソンの『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでは省略されてしまったのですが、ミナス・ティリスの外周を取り囲む円形の防壁があります。あれを破壊して攻め入るとなるとモルドールの軍勢にとっては一苦労で、その分映画の上映時間ものびるわけです…。ただし、救援のロヒアリムがペレンノール野へ突入するための手間は彼らの労働のために減りました。
壁の存在を知りながら映画を見ると、ミナス・ティリスが無防備に見えます。さらに通常時にはそこに人が住み、畑があったというのですから、映画と原作では様子が異なることに留意しておきましょう。城門前の原野をペレンノールと呼ぶためには、防壁のランマス・エホールが欠かせません。
ペレンノールの語根
- pel
- めぐる、取り囲む
- dôr
- 陸地
pel はペラルギアやペローリ山脈に見られる語根です。
dôr は、ゴンドール、モルドール、ドリアスなどにも見られる語根です。一見するとペレンノールに dôr は見られませんが、専門家の間では古シンダール語から変化してこの形になったのではと分析されています。