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『指輪物語』最新訳と『シルマリルの物語』の電子書籍版が配信開始

待望の『指輪物語』と『シルマリルの物語』の電子書籍版が12月18日に配信開始されました。
ただし、現時点(2020年12月20日)ではプラットフォームはApple Booksのみ。今後、他のプラットフォーム(Kindleや楽天Koboなど)でも同様に配信されるかについては、出版社である評論社のWebサイトも確認しましたが不明です。

購入はApple Booksへどうぞ。(現在、『指輪物語』第一巻は無料で入手できます)。

スクリーンショット:Apple Booksで『指輪物語』と『シルマリルの物語』配信中
スクリーンショット:Apple Booksで『指輪物語』と『シルマリルの物語』配信中(link)

『指輪物語』の電子書籍化は、今年秋に告知がありました。ただし、その時には2021年春を予定とされていたのでスケジュールをかなり早めたようです。秋の告知の時点では『シルマリルの物語』の電子書籍化にはまったく触れられていませんでしたのでとても驚きましたが、こちらも出されるようにと願っていた一冊です。

『指輪物語』に関しては「固有名詞をはじめとした、訳文の見直し」がされた最新版が配信されています。これは翻訳者のお一人である田中明子先生の長年の「懸念事項」だったということですが、固有名詞の見直しは、新版『シルマリルの物語』の際の見直しの際にも同様にご協力された伊藤盡先生に、今回は『J・R・R・トールキン―世紀の作家』や『ベレンとルーシエン』の訳者であられる沼田香穂里先生も加わったということです。第一巻「旅の仲間」と第四巻「追補篇」には『最新版 指輪物語』カナ表記改訂の解説が掲載されています。

現時点の懸念としては、とても残念ですが、『指輪物語』は書籍として不完全なところがあると申し上げなければなりません。『指輪物語 追補篇』では「C ホビット家系表」や「D 暦法」他の図版が掲載されていないこと、索引を中心に固有名詞の不統一、校正もれが目立つことなどが挙げられます。本編では「スミーガル」とされた元「スメアゴル」は、索引のスメーアゴルの項目に「スメーアゴルスメーアゴルスメーアゴル」といった記載もありました。ゆくゆくすべて改善されますように願います。

今回の刊行に際して、田中明子先生の訃報を知りました。記事をかえて触れるつもりですが、突然のことでとても驚きました。トールキン作品を美しい翻訳で日本に届けてくださり、本当にありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。

お詫び
この刊行については最初にTwitterに投稿しましたが、発行日と発売日が同一であるという誤解をし、12月31日発売と記載してしまいました。申し訳ありませんでした。実際には12月18日には購入できる状態でありましたので、当日中に訂正いたしました。ツイートをご利用いただく際は、以下の訂正済みのツイートをリツイートしていただけますと幸いです。

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