The Study of Bag End

オックスフォードのパブ、ラム・アンド・フラッグが閉店に

インクリングズの会合が行われたことのあるオックスフォードの老舗パブ、ラム・アンド・フラッグ(子羊と旗亭)が2021年1月31日をもって閉店するという寂しいニュースが報じられました。

子羊と旗
Photography © The Study of Bag End

インクリングズと言えば、「鷲と子供」亭ことイーグル・アンド・チャイルドでナルニア国物語のC・S・ルイスらとトールキンが定期的に集まっていたようです(他にはルイスのモードリン学寮の部屋で)。この集まりの活動もかなり後半になると、通り(セント・ジャイルズ通り)を挟んで向かい側にある「子羊と旗」亭に場所を移して行われていたそうです。

ルイスやトールキン行きつけのパブと聞いたら、イーグル・アンド・チャイルドを思い浮かべる方が多いと思うのですが、子羊と旗亭は同じくオックスフォードに古い歴史があるものの異なるパブです。

トールキンは1950年代半ばにはインクリングズの会合には参加しなくなっていたということですし、鷲と子供亭から移動したのは1962年という話もあるので、こちらのパブに行ったことがあるにしても「頻繁に」ではないかもしれません。これについて何か詳しいことをご存じでしたらご教示いただけますとうれしいです。

「子羊と旗」亭は、1613年には今の場所にあったようです。オックスフォード大学のセント・ジョンズ学寮がゴッドストウ修道院から買い取り、 tavern として1695年に開業。その後は所有者が何度か変更されていたようですが、1997年に再びセント・ジョンズ学寮が所有するようになり、大学院生の奨学金に宛てられていたそうです。差し当たって、この奨学金の資金はこの学寮によって補填されるようです。

閉店の理由はやはり、COVID-19のパンデミックによる売上激減。こんなことにならなければ、ずっと残って愛され続けていただろうと想像するととても残念です。パブは大学の所有物として残るようで、、セント・ジョンズ学寮が所有するラム・アンド・フラッグ社の取締役も、長期的な存続に目を向けているようでした。現在はみんな苦境だとは思いますが、このパブに理解のある会社が手を挙げてくださるといいなと思います。

なお、この建物はイギリス指定建造物(Listed Buildings)2級に指定されているということです。簡単に取り壊されたり、改装したりすることはできません。

参考