アニメ版『指輪物語』より、ガンダルフ対バルログの削除シーン
1978年に公開されたアニメーション版『指輪物語』は、今でもDVDが流通しているので鑑賞したことのある人は多いと思います。未完で終わってしまっていることは残念ですが、映画や原作を楽しんだのであれば、一見の価値があります。このアニメ版『指輪物語』を監督したラルフ・バクシ氏は、今でもソーシャルメディアを通じて当時のセル画などを披露してファンを楽しませています。
先日、彼が投稿した16秒の動画は、短いながら興味をそそられるものでした。
SNS に載せられた写真は、セル画とスケッチの合計3点です。ガンダルフとバルログの背景は階段なので、モリアの無限階段(The Endless Stair)で戦っている場面を描いたものだと思います。その他は重なっていて見えにくいですが、おそらく一つの指輪を手にしたフロドと、奥のスケッチは黒の乗手(ナズグル)でしょう。
Original #LOTR animation cels from David Villalpando's collection. (Includes another deleted shot – Gandalf vs. Balrog battle on the Endless Staircase) #Tolkien pic.twitter.com/SMfeMMUnUg
— Ralph Bakshi (@ralphbakshi) May 2, 2020
ところで、ガンダルフ対バルログの場面の短い動画です。
Gandalf battles the Balrog! A quick teaser clip from a deleted scene. Animated in a totally different style, this scene was partially restored from the archives. One of dozens of scenes cut from the film. #Tolkien pic.twitter.com/tpYrjKhHoJ
— Ralph Bakshi (@ralphbakshi) May 1, 2020
- 拙訳
- ガンダルフがバルログと戦います! 削除シーンから、短いクリップです。
まったく違うスタイルでアニメ化されたこの場面は、アーカイブから部分的に復元されました。映画からカットされた数十にのぼる場面のうちの一つです。
指輪の旅の仲間がモリアから脱出してロスローリエンへ避難する間、ガンダルフは10日間かけてバルログと戦っていました。カザド=ドゥムの橋から共に落ちて、ドワーフが穿ったモリアの地の底に到達し、さらに無限階段で銀枝山(ケレブディル)山頂に至ります。この様子は、ピーター・ジャクソンの映画『ロード・オブ・ザ・リング:二つの塔』の冒頭にも一部が描かれていますが、全容を描いたとしたら壮絶な場面になることでしょう。