The Study of Bag End

第3弾の「中つ国」の地図が公表されました!

アマゾン・ドラマ版『ロード・オブ・ザ・リング』、2019年2月25日23時(日本時間)に、中つ国の地図第3弾を発表しました。発表はこれまでと同じくソーシャルメディアを通じて行い、公式サイトも連動して更新されました。

今回、追加された7つの地名は以下の通り。(順不同)

  1. Forlindon – フォルリンドン
  2. Harlindon – ハルリンドン
  3. Minhiriath – ミンヒリアス
  4. Enedhwaith – エネドワイス
  5. Ras Morthil – ラス・モルシル
  6. Belfalas – ベルファラス
  7. Laurelindórenan – ラウレリンドレナン

ラウレリンドレナンとは後のロスローリエンのことですが、それ以外は沿岸地域の地名が書かれました。前回追加された地名は大文字でやや青みがかったインクで描かれましたが、今回追加された地名はキャピタライズされ頭文字のみが大文字となりました。インクは茶色ですね。ミンヒリアスとエネドワイスは、『指輪物語』や『終わらざりし物語』の両方の原書では、すべて大文字で記載されているので、それは相違点です。ミンヒリアスはエリアドールの一部ですが灰色川が境界になっていて、エネドワイスはエリアドールに含まれません。

フォルリンドンとハルリンドンは、北リンドンと南リンドンということです。トールキンの言葉は至極シンプルです。

ラス・モルシルというのは、日本語で『指輪物語』を読んだ読者には特に馴染みが薄いかもしれません。『指輪物語』の地図には載っていないからです。それというのも、現在、評論社から出ている『指輪物語』は古い版を底本にしているためです(その1966年の改訂版にはこの地名が載っていなかった、ということ)。『指輪物語』の原書の現行の版や『終わらざりし物語』下巻の地図には、「アンドラスト(ラス・モルシル)」と記載されています。アンドラストは岬を指し、ラス・モルシルはその先端を指します。ゴンドールの一部でしたが、ドゥーネダインはここには住まなかったようです。『ロード・オブ・ザ・リング』の映画には出てこなかったドルーアダンの居住地になっていたという理由もあるのかもしれません。

ベルファラスは、第三紀末にはイムラヒル大公が統治するドル・アムロスや、ドル=エン=エアニルがありました。ドル・アムロスの近くにはエゼルロンド、アムロスが率いたエルフたちはロスローリエンからここを船出したというエルフの港がありますね。アラゴルンは灰色の一行と死者の軍勢を引き連れて南ゴンドールには出ましたが、ベルファラスにはやってきませんでした。

今回、ラウレリンドレナンが追加されましたが、そこは昔からどの種族にしろエルフが住んでいた場所で、エルフ語の一種クウェンヤで「歌う黄金の谷間」を意味します。後にロスローリエンになってフロドたち旅の仲間が通っていきましたが、ラウレリンドレナンは昔の名前です。ケレボルンとガラドリエル、アムロスとニムロデルの話は謎が多く残されたまま、それを紐解くとすれば大胆なプランだと思います。

もう一つ、今回特筆すべきことはコンパスがルーン文字からトールキンのテングワールに変更されたことです。参考までに各テングワールが意味するところがわかるように下に示します。

テングワールで方位

いまだ、この地図がいつの時代をあらわすものか、決定打になるヒントはありません。ただ、今回ロスローリエンをラウレリンドレナンと表記したのは興味をそそるところです。

『終わらざりし物語』によれば、この時にそこを統治していたアムディアとアムラスは第二紀末のサウロンとの戦い(イシルドゥアがサウロンから指輪を奪った戦い)に加わっている可能性があります。その頃、ギル=ガラドはリンドンにいましたから、もしかしたら第二紀の最後の同盟をやる…ということは考えられるかもしれません。そうなれば、スランドゥイルやその父上オロフェアも登場するかもしれません…。そう考えると、第三紀にローハンとなったところに「カレナルゾン」と書かれていることにも合点がいきます。とはいえ、前回書いたように、『シルマリルの物語』や『終わらざりし物語』の映像化権がどうなっているかまではわからないですし、妄想レベルの推測ですね(2019年2月26日時点)。

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