The Study of Bag End

オックスフォード・サンドフィールド通りの家

オックスフォード中心部、ホリウェル通りの喧騒から逃れるために、トールキン夫妻はオックスフォード郊外のヘディントン地区に引っ越しました。この時には末娘のプリシラさんも独立して、数十年ぶりに二人の生活に戻ることに。とはいえ、前の家に住む頃からエディスさんは体の端々に不調を抱えるようになっていったそうです。1

サンドフィールド通り

引っ越しの時期はトールキン教授の『指輪物語』の執筆の最終的な改訂の時期と重なっていたようで、教授も教授で苦労を乗り切っていたのですよね。2

この家は、バス通りから早歩きしても10分はかかる場所で、閑静な住宅街の一角にある一軒家です。ハンフリー・カーペンターは伝記のための取材で訪れたこの地について、上品だが、活気のない郊外3と形容しました。ノースムーア通りの一軒家の後、マナー通りホリウェル通りと一軒家ではない家に住んでいましたが、二人にとって落ち着けるのは、一軒家だったのでしょうか。

この家で1961年と1966年に撮影されたトールキンの写真は多く出回っていますね。ひとつには彼の書斎で日本語版の『ホビットの冒険』を手にとる姿。他に門や庭でエディスさんと一緒に写真に収められたカットも多くあり、『或る伝記』にもその1枚が収録されています。教授とご夫人の間の門は今では取り外されていますが、この家だとわかるようにすてきなプレートが掲げられています。

サンドフィールド通り

プレートの表記の通り、1953年にここへ引っ越してきて、1968年になるともう少し暮らしやすい家を探して、結局オックスフォードから離れてボーンマスへ向かったのでした。4

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