The Study of Bag End

トゥーリンとトゥオルの関係

トゥーリンとトゥオルの関係1
Twitterで見る

トールキンの『シルマリルの物語』をまだお読みになっていない方はご注意ください。

『シルマリルの物語』の時代の中つ国は、エルフにも人間にもとかく悲劇の多い時代でした。その中で一際異色を放っているのが「トゥーリン・トゥランバールのこと」。ニアナイス・アルノイディアド(涙尽きざる合戦)の後の時代が、彼の短い生涯の少年期〜青年期に当たります。彼の死後、中つ国には小さな希望の芽が育っていきますが、その役割の一旦を担うのはトゥーリンの親類にあたるトゥオルです。

彼らの親戚関係を見ると、祖父を同じくするいとこであり、さらに曽祖父を同じくするまたいとこでもあります。

英語でいえば、ハドルの家系においては「first cousin」、ベレンも属したベオルの家系においては「second cousin」ということになります。フーリンとフオルの母親はハレスの族の出なので、すでにエダインの三氏族の血が彼ら二人に流れていることになります。トゥーリンには二人の妹がいますが、今は主題でないので家系図からは省いています。

トゥオルはトゥーリンに遅れること8年で誕生しました。23 ニアナイスの年に生まれた彼は両親の顔を知らず、エルフに育てられます。しかし彼を待っていた運命はトゥーリンとはまったくちがったものになります。

このいとこ同士の境遇の対比が、トゥーリンの悲劇性を強めているように思えてなりません…。
今年は、トールキンが中つ国の物語として最初に書いたと言われる『ゴンドリンの陥落』が発売されました。装画で描かれている人物はトゥオルであって、トゥーリンではありませんが、読みすすめたらトゥーリンのことを思い浮かべずにはいられなさそうです。

Tags: | |

New Articles

Recommend